機械工具

8種類のネジタップ【特徴と用途】

ネジタップの種類【特徴と用途】

ネジは、異なる物同士の接続や締結など、日常生活の至るところで使われています。

そのネジを切るのに必要となるのが、ネジ切り工具であるネジタップです。

ここでは、ネジタップの種類について解説していきます。

ネジタップ・ダイスとは

ネジ切り工具には、タップとダイスがあり、どちらも相手物にネジ山を形成するために使用されます。

タップはナット側となる雌ネジを切るのに使われ、ダイスは金属にボルトとなる雄ネジを切るのに使われます。

雌ネジを切ることをタッピングとも呼びます。

ねじ切りタップやダイスは、手で動かすものと、機械に固定して動かすものがあります。

ネジ切りタップの種類

ここからは主にネジ切り用のタップについて解説していきます。

ネジ切りタップには、ハンドタップ、プラグタップ、スパイラルポイントタップ、パワータップなど、さまざまなものがあります。

ハンドタップ

ハンドタップとは、汎用的に使われるネジ切り工具の一種です。

ハンドタップは、その名のとおりCNC加工では使われず、手でタッピングするために用いられます。

ハンドタップは、最も安価にタッピングしたいときに便利なネジ切り工具です。

ハンドタップには3種類あります。

テーパータップ

テーパータ​​ップは、刃先にテーパー形状を持つタップです。

先端から8~10本分くらいのネジ山まではテーパー形状になっています。

テーパーがあることによって、負担の少ない切削動作を可能にし、硬い材料でもまっすぐな穴を開けるのに適しています。

テーパータ​​ップは、スタータータップ(最初に使われるタップ)として最もよく使用されます。

テーパータップは、ネット通販などで入手しやすいのも特徴です。

プラグタップ

プラグタップは、刃先のテーパーがあまり目立たないタイプのタップです。

プラグタップは、ネジを切る力が、ボトムタップよりも小さく、テーパータ​​ップよりも大きくできます。

プラグタップには、完全な切削直径が適用される前に3〜5本のテーパーねじ山があります。

テーパータップの次の段階で使われることからセカンドタップと呼ばれることもあります。

ボトムタップ

ボトムタップは、先端のテーパーがほとんどないタイプのタップです。

このタップは、ネジ山を切り始めるときに使うのは大変難しいタップですが、穴の底までしっかりとネジ山を切るのに適したタップです。

ボトムタップは、テーパータップまたはプラグタップを使用した後に使用するのが最適です。

管用タップ

管用タップは、パイプのネジを切るために使用されます。

管用タップには、テーパータップと平行タップがあります。

パイプのネジをテーパー形状にしたいときにはテーパータップを、ネジをまっすぐ切りたい場合は平行タップを使います。

パワータップ

パワータップは、電動で動かすタップ最も一般的な電動タップは「スパイラルポイント」と呼ばれるプラグタップです。

このタイプのタップは、刃先がタップの中心線に対して一定の角度でずれていることが特徴です。

刃先の角度がタップの中心線に対してずれていると、切りくずを常に破砕して穴が目詰まりしてしまうのを防ぐことができます。

パワータップは、材料を貫通させるネジ穴で使われるケースが多くなっています。

フォーミングタップ

フォーミングタップは、他とは全く異なるタップです。

一般的なタップは穴の側面から金属を削っていきますが、フォーミングタップは穴の中にねじ込んで金属をネジ状するものです。

アルミや軟鋼などの硬度の低い金属にしか使えませんが、切削で形成されるネジに比べると強度が高く,靭性に優れている特徴があります。

スパイラルフルートタップ

スパイラルフルートタップは、文字通り螺旋状の刃を持ったタップです。

螺旋状の刃は、切りくずを穴の外に出すのに適しています。

特に、切りくずを外に掻き出しにくい止まり穴の加工で威力を発揮するほか、断続的な穴加工にも適しています。

エクステンションタップ

エクステンションタップとは、タップのハンクを伸ばしたタイプのタップです。

エクステンションタップは、深い穴へのリーチを可能にする特徴があります。

ネジタップの選ぶときのポイント

ネジタップを選ぶときに、考えるべきポイントは以下の3点です。

ネジを切る相手の材質

ネジを切る相手の材質、特に材質の硬度が重要です。

基本的にはタップは相手物の硬度以上の材質を選ぶ必要があります。

一方で、相手の硬度が低いとネジ山が破壊されてしまう可能性もあるので、材質やタップの種類を慎重に選ぶ必要があります。

穴の種類(貫通穴か止まり穴か)

穴の種類が貫通穴か止まり穴かによって、タップの種類は変わってきます。

貫通穴の場合は、切削時の切りくずが反対側の穴から逃げていきますが、止まり穴の場合は、切りくずが逃げる先がありません。

それぞれの穴に適したタップを選ぶ必要があります。

ネジの径とピッチ

最後に重要となるのが、ネジの径とピッチです。

ネジの径には様々な呼称があり、よくつかわれるのがM10、M12などの呼び名です。

ピッチとは、ネジ山間の距離のことで、言い換えるとネジを1回転させるのに進む距離になります。

ボルトの呼び径と、ねじのピッチが一般的な割合のねじのことを並目ネジ、並目ねじに比べてねじのピッチが細かいものを細めネジと呼びます。

ネジタップの使い方

ネジタップは、以下の手順で使用します。

下穴を準備する

タッピングの最初のステップは、下穴の準備です。

  1. タップの外径よりも小さい径の穴をドリルで開けます。この直径のことをタップドリルサイズと呼びます。通常、タップの径に対して下穴のサイズは決まっているので、そのサイズに従って穴を開けます。
  2. 穴を開けたら、穴の中の切り屑をきれいに取り除きます。
  3. 取り除いたら、タップとラチェットを選びます。タップには様々な種類があります。テーパータップから始めて、プラグタップで仕上げる必要があるかもしれないので、注意が必要です。
  4. タップのサイズに応じて、適切なラチェットを使用します。通常、2つのサイズがあります。小さなタップに大きなラチェットを使用すると、無理な力がかかり、タップを壊してしまう可能性もあります。ラチェットは通常、タップセットに入っています。

ネジ山を作る

下穴ができたら、ネジ山を作ります。

  1. まず、万力やクランプでネジを切る材料を固定します。
  2. タップを挿入し、中心を合わせて時計回りに2回転させます。次に反時計回りに半回転させます。この作業を繰り返し、ネジ切りを完了します。この方法だと、切削された材料が新しいネジ山を傷つけるのを防止できます。
  3. 切削油を塗布しながら、熱の発生と切りくずの移動を少なくします。
  4. 材料とタップの中心を合わせ、水平に保つようにします。
  5. もし大きな抵抗を感じる場合は、半回転ほど反時計回りに回転させて、もう一度ねじ込んでみましょう。抵抗があるのに無理に回すと、タップを破損したり、誤ったねじ山を作る恐れがあります。
  6. タップを取り外します。タップが完全に抜けるまで、ラチェットを反時計方向に回します。これでタップ加工は完了です。

まとめ

ネジタップの種類、特徴、使い方のまとめでした。

この記事が、ネジタップ選定の参考になるようなら幸いです。